2005年04月28日

・責任は愛国教育と土下座外交にあり


Sankei Web 産経朝刊 正論(04/25 05:00)

■【正論】初代内閣安全保障室長 佐々淳行 責任は愛国教育と土下座外交にあり
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終りにしたい日中双方の悪循環

≪「内憂」の「外患」への転嫁≫
 中国各地に燃え上がった反日運動に中国側は、「責任は日本にあり」「小泉総理の靖国参拝が諸悪の根源」「海底ガス油田試掘は重大な挑発」「まだ文書による謝罪をしていない」等、一方的に日本非難の公式見解を繰り返し、一向に謝ろうとしない。

 中国側の高飛車な姿勢に日本国民は怒っているが、日本側は政治も外交もホンネを言いそびれている。だから筆者が国民に代わって言おう。日本側に責任はない。全責任は中国指導部と警備当局にあり、その最大の責任は江沢民前主席にある、と。

 江沢民前主席は、人民解放軍と文化大革命も知らないポスト天安門の若い世代の支持を得るため、日本を悪者に仕立て、独裁者の常套(じょうとう)手段である「内憂」の「外患」への転嫁を十数年続けた。

 「頭は共産主義、体は資本主義」という自己矛盾に満ちた一国二制の捩(ねじ)れ現象が生み出した貧富の差、汚職の横行、都市部と内陸部の格差拡大、権力の腐敗などへの不平不満、体制批判を、日本の「靖国」「教科書」「南京虐殺」等のせいにしたのだ。ネットも反体制エネルギー吸収のため活用した。

 サッカーアジア杯重慶大会や、いま連日、北京や上海で「愛国無罪」と叫んで暴れている群集心理に酔った集団ヒステリー状態の暴徒の姿は、三千万人の犠牲者を出したといわれる、あの文化大革命の「造反有理」と絶叫する紅衛兵の姿にそっくりである。

 中国は日本の歴史認識や教科書問題に内政干渉する前に、「文化大革命」を一切封印し、「天安門事件」とともに中国の歴史から抹殺しようとしている中国共産党の偏った歴史観と反日愛国教科書こそを反省すべきだ。

≪未来志向は何処へ行った≫

 ここまで中国を付け上がらせてしまった日本側に責任があるとすれば、それは自虐的土下座外交を続けてきた外務省のチャイナスクールと、それを容認し、江沢民前主席の反日外交、反日愛国教育に屈従した親中派の政治家と、そして迎合的自虐的反日批判を続けてきた朝日新聞などのマスコミにある。

 日本政府の対外広報も同罪だ。なぜ長い間、天皇や歴代総理が謝罪した事実や、三兆三千億円に達する政府開発援助(ODA)や平和日本の現状を十三億人民に知らせよと言わなかったのか。

 最近筆者は先方から請われて、ある中国要人と会談した。果せるかな、彼は舌鋒(ぜっぽう)鋭く「急激な日中悪化はすべて小泉総理のせい。これまですべてうまく行っていたのに、小泉総理は竹島問題で韓国と、拉致問題で北朝鮮と、そして靖国・教科書問題、国連常任理事国入りなどで中国を敵に回している」とまくしたて、「貴見如何」と問うた。

 筆者は「言責一切、浪人である私にある」と断った上で、次のように述べた。

 私は日中国交正常化の折、右翼から中国側を守り抜いた警察庁警備課長であり、天安門事件での直言では人民解放軍副総参謀長だった徐信元帥から「真の友」といわれた。爾来、日中友好の“井戸掘り”の一人と自任しているが、この際あえて言う。周恩来、トウ小平時代は「過去を忘れ、未来を志向しよう」というのが日中友好の流れだったはず。それを変えたのが江沢民時代の反日愛国教育だ。

≪未来永劫責任負わすのか≫

 中国も教科書で人民に「文化大革命」や「天安門」、日本のODA拠出、天皇や歴代総理の謝罪の事実を教えるべし。総理の靖国参拝については、どこの国でも国のため戦死した兵士たちを弔うのは当然のことである。

 歴史認識については、私たち昭和一ケタ世代は終戦時十代で、中国やアジアを侵略したり、南京で中国人を殺したりしたこともないが、父の世代の過ちと不利な遺産は我慢して相続し、謝り、損害も償ってきた。だが、何の罪もない子供や孫に未来永劫責任を負わせる気は毛頭ない。私たちの世代で悪循環を断とう。

 日本での中国人犯罪は、日中関係悪化の一因だ。「蛇頭」など真剣に取り締まれ。六カ国協議については、アジアの平和のため真剣に金正日を説得し、朝鮮半島の非核化を実現すべし。なぜなら「核武装した反日・南北統一朝鮮」は日本の悪夢であり、それが現実化したとき、日本の世論は一夜にして「自衛のための核武装論」に転じること必定である。中国は「中朝軍事同盟第二条」の即時参戦条項を削除して北朝鮮を牽制(けんせい)してほしい。

 中国要人は黙って聞いていた。国際社会では、率直にホンネを語る者こそが尊敬されるのだ。(さっさ あつゆき)
posted by じゅりあ at 01:58| Comment(0) | TrackBack(1) | ◆ 瓦版の巻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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