2005年04月13日

*04/13 毎日社説 常任理入り バンドン会議で足固めを

 
MSN-Mainichi INTERACTIVE 社説 

常任理入り バンドン会議で足固めを
 国連安保理改革をめぐる各国の駆け引きが激しくなってきた。常任理事国拡大に中国、韓国が否定的な立場を明らかにしたのに続き、米国もアナン国連事務総長が目指す9月までの合意形成という期限設定に否定的な見解を示した。日本外交の戦略見直しが迫られる事態だ。

 日本は、9月までに結論を得るため多数決も辞さないとしたアナン事務総長の勧告に沿い、今夏にドイツ、インド、ブラジルとともに常任理事国拡大の決議案を国連総会に提出して採択を目指すという早期決着の戦略を描いている。

 ところが、頼みとしている米国は、効率性強化のための安保理改革は支持するとしながらも、期限設定には反対する立場を明確にした。日本の常任理入りは支持するが、常任理事国の大幅増には消極的と見られてきた米国の本音が表れてきた。

 常任理事国拡大に反対するイタリア、韓国などが11日にニューヨークで開いた支持拡大会合には120近い国が参加した。先月、日本、ドイツなどが支持を求めて開いた会合に約130カ国が参加したのにほぼ拮抗(きっこう)する。

 もちろん、こうした会合への参加国の多寡で常任理事国拡大の帰趨(きすう)が決まるわけではないが、国連加盟各国の関心の高さを示したものといえる。

 日本にとって深刻なのは、歴史認識などをめぐる中国、韓国とのあつれきが常任理入りの障害だという指摘が出始めていることだ。

 そうした動きは中国、韓国だけではない。米国の次期国連大使に指名されたボルトン国務次官は11日、米上院外交委で、日本の常任理入りに関連し、中国での大規模反日デモについて「状況をより複雑化し、とりまとめは大変な仕事だ」と述べた。

 アナン事務総長や、先に来日したケーラー独大統領も、日本の常任理入りに中国、韓国が反対していることについて、当事国間の対話で解決の道を探るしかない、と日本の外交努力を求めている。

 国連総会で日本が常任理入りに必要な3分の2以上の支持を得るには、やはり足元のアジアの国々の理解を得ることが必要だ。政府が国連創設60周年を機にぜがひでも常任理入りを果たしたいと思うなら、中国や韓国と正面から向き合い、摩擦解消に最大限の努力を払わなければならない。

 隣国との歴史問題は、簡単に解消できるものではない。しかし、いつまでも逃げ回るだけでは、歴史問題を対日カードに使われ続けるだけだ。

 小泉純一郎首相は、中国の反日デモと自身の靖国神社参拝は別問題だとしているが、中国や韓国にとっては靖国問題が対日関係で象徴的な意味をもっているということから目をそらすべきではない。首相が出席して22日からインドネシアで開かれるアジア・アフリカ首脳会議(バンドン会議)には、中国の胡錦涛国家主席をはじめ各国首脳も顔を見せる予定だ。これを、日本への理解を深めさせる場にしなければならない。

毎日新聞 2005年4月13日 0時12分
posted by じゅりあ at 18:40| Comment(0) | TrackBack(0) | ◆ 瓦版の巻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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